山内太地の『キャンパスクリップ』
大阪学芸高校が、成績優秀な1人の学生に、費用を負担して関関同立と呼ばれる関西の名門私大を大量に受験させ、合格者数を73人分も水増ししていたことが明らかになりました。他にもこうした手法を宣伝目的で用いている高校が判明し、問題になっています。私立高校は進学実績が命綱ですが、こうした手法は実態からかけ離れているのですから、好ましいものではありません。しかし、こうした行為は、高校だけではなく、大学でも行われていたのです……。
【注目したニュース】
全大学教員対象、海外から授与された「ニセ学位」実態調査(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070723ur21.htm
教育活動の実態がないにもかかわらず、大学として博士号などのニセの学位を授与する海外の団体が増えているとして、文部科学省は、ニセの学位を持つ大学教員の実態調査に乗り出した。対象は国公私立すべての大学で、同省では、秋ごろに結果をまとめ、公表したいとしている。
(7月23日の記事)
主にアメリカの話ですが、国から認定されていない「大学と名乗る団体」が、お金や簡単な書類だけで博士号などの学位を与えています。これらは「ディグリーミル(学位工場)」と呼ばれ、さげすまれているのですが、実際にはかなりの、それも日本人の大学教員が、これを利用して(非正規の)学位を取得しているようです。大学教員に限らず、タレントなどの著名人も多く含まれています。
大学教員のプロフィールなどで、米国○○大学で博士号取得、などという肩書を見ることが頻繁にあります。もちろん、実際に米国に留学し、現地の大学で研究に励んで学位を取得した優秀な先生もたくさんいるでしょう。しかし、こうした架空の学位を取得した教員が、それを採用や昇進に用いていることは問題であると文部科学省が判断し、全大学を調査してニセ学位の一掃に取り掛かりました。
おそらく、戦々恐々としている先生もいると思います。自分が研究者として自信を持てないのを、お金で買った権威にすがろうとした点は、ほめられたものではありません。進退にかかわるほどの重大な処分にはならないかもしれませんが、高い勉強代だったということで、これを機に再度ご自身の研究・教育の姿勢を見つめ直してもらいたいものです。
ちなみに、静岡県立大学の小島茂教授は、長年この問題に取り組んできました。
http://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/~kojima/gakurekinet.htm
【今週の小ネタ】
東大農学部の学食の季節限定メニュー「冷や汁飯」。宮崎県の名物料理で、魚とキュウリの感触がさわやかな舌触り。夏を予感させる(400円)
【はじめまして! 珍名学科です】
2008年に新たに開設される学部・学科の中から、ユニークな名前のものを紹介します。それにしても今はいろんな名前が認可されるようになったものですね。受け狙いといっても過言ではないものも含まれていると思います。学生が自信を持って名乗れると良いのですが。
・安全安心生活デザイン学科(東北工業大学ライフデザイン学部)
→電化製品の宣伝のような名前です。地域、住環境、心身の健康を学ぶ学科ですが、学生の就職先も安全安心?
・ホームエレクトロニクス開発学科(神奈川工科大学創造工学部)
→家電を専門的に研究する学科。ここまで専門的なのは工学部でも珍しいです。
・スポーツテクノロジー学科(桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部)
→スポーツ機器・リハビリ機器の開発や、スポーツトレーナーを育成する学科。スポーツはテクノロジーだ!
・パブリックリレーションズ学科(名古屋文理大学情報文化学部)
→略称はPR学科。つまり企業広報の専門家を育成する学科です。
・女性キャリア学科(聖徳大学人文学部)
→女子大らしさあふれる経営系の学科です。






