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お知らせ:本ブログの更新は11月30日をもって終了いたしました。ご愛読ありがとうございました。

山内太地の「キャンパスクリップ」

2007年6月 4日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

はじめまして。山内太地と申します。

月曜の『キャンパスクリップ』では、私が気になったニュースを中心に、「大学」の動向を皆様にご提供していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

では、さっそく先日報道された大きな大学改革のニュースから――。

【注目したニュース】
国立大の85%が減額交付、競争原理導入で財務省試算(NIKKEI NET)
(記事の詳細はこちら

財務省は21日、国立大学向けの補助金である運営費交付金について、競争原理に力点を置いて配分方式を見直した場合の試算をまとめた。交付金は東大や京大など13校で増える一方、全国の国立大の85%の74校が減額になり、5割以上減る大学が50校に達する。財務省はこうした改革で効率化を促したい考えだが、文部科学省や大学側の反発は必至で調整は難航しそうだ。
(5月22日の記事)

行財政改革というと聞こえが良いのですが、要は国にお金が無いので、国立大学への補助金を減らすということです。競争原理を適用すれば東大や京大が有利なのは当然のことで、いよいよ国立大学にも格差社会到来です。

いや、正確には以前からそうだったのですが、より顕著になるということですね。地方の大学はただでさえ財政難なのにさらに収入が減るため、記事にもあるように抵抗は大きいでしょう。

本来、大学の自治を拡大するはずだった独立行政法人化は、結局は各国立大学を財政面で突き放す施策だったという印象を受けます。それなのに、交付金などでは国の権限がいまだに大きいわけですから、国立大学の経営は苦しくなるばかり……。

行政のスリム化は大歓迎ですが、教育にお金をかけないのは考え物です。長岡藩の米百俵の精神を見習い、目先の利益や損得ではなく、国家百年の計である教育には投資を惜しむべきではないと私は思います。一概には言えない面もありますが、強引な競争原理の持ち込みには賛成できません。

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2007年6月11日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

【注目したニュース】
医大生奨学金:Uターン条件に31府県が導入(毎日新聞)

地域の医師不足を解消しようと、地元で働くことを条件に医大生に奨学金を出す自治体が急増している。04年度は5県だったが、今年度は31府県が導入。月10万~20万円程度を貸与し、卒業後に指定する地域で一定期間勤務すれば返済を免除する制度が多い。(2年前に制度改革された)研修医は研修先を自由に選べることから、若い医師の大都市集中に拍車がかかり、厚生労働省は「医師の地域格差解消に向け検討中で、対策を早急に具体化したい」としている。
(6月2日の記事要約)

医師が増えすぎて、生活できなくなってもいけないので、医学部の定員増は厳しく抑制されています。その一方、地方は医師不足。限られた数の医師が都会に行ってしまうからです。

都会のほうが業界環境に恵まれているし、消費生活も楽しめるからでしょうか。医師といえども「楽に働きたい」という願望からは逃れられません。

しかし、地方都市の公立病院のなかには、深刻な医師不足に直面するところも現れています。労働条件の厳しい産婦人科がなくなるなど、深刻な影響が出ている地域もあります。自治体が奨学金によって地域に医師をとどめようとする流れは、今後より加速するかもしれません。

ただ、私はこうした対策だけでは楽観視できないと思います。たとえ学生時代に奨学金を得ても、地域医療に携わらず、都市部に流失してしまう医師も出るでしょう。奨学金を返済することとなっても、何せ医師ですから、少々努力すれば経済的になんとかなってしまいます。また、この記事にあるように、奨学金の希望者すらいない県があるなどの根深い地域格差問題が残ります。

医師に限らず、地方で働くことの魅力というものを真剣に創出しなければ、都市部への人材流出を止めることはできません。難しい問題です。

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2007年6月18日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

こんにちは山内太地です。最近、脳の専門家である茂木健一郎(東工大)、あるいは数学者にしてエッセイストの藤原正彦(お茶ノ水女子大)といった、広く社会に向けて情報を発信する学者に注目が集まっています。東大の小宮山宏総長も、一般向けの著書を出したり、雑誌のインタビューに頻繁に登場しています。西の方でも大きな動きがあったようですので、お伝えしましょう。

【注目したニュース】
阪大16代総長に鷲田氏 初の文系出身 (asahi.com)
(記事の詳細はこちら

大阪大学(大阪府吹田市)は4日、任期満了を迎える宮原秀夫総長(63)の後任の第16代総長に、鷲田清一(わしだ・きよかず)・理事兼副学長(57)=臨床哲学、倫理学=を選出した。任期は8月26日から4年間。阪大で文系出身者が総長に就くのは初めて。
(6月4日の記事)

この記事で注目すべきは、鷲田氏が阪大初の文系総長ということです。阪大といえば正直、医学部、工学部に代表される理工系のイメージが強すぎて、京都大学のように地域と結びついたカルチャーが形成されてきたとはいえない状況でした。コミュニケーションデザイン・センター教授に招聘された、劇作家・演出家の平田オリザ氏も、雑誌のインタビューで、大阪大学に文化的な施設が少ないことを嘆いていました。

現在の宮原秀夫総長も、その前の岸本忠三総長も、理工系では知らない人のいない有名人でしたが、残念ながら一般の知名度はそれほど高くありませんでした。その点、鷲田新総長は一般読者向けの著書も多く、知名度という点で、大阪大学のイメージアップに大きく貢献することが期待されます。

なお大阪大学は、2007年10月に大阪外国語大と統合されます。大阪外大との合併は、外大の予算減に伴う救済合併の要素が濃いのですが、これも阪大文系の存在感がアップする材料になりそうです。

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2007年6月25日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

こんにちは山内太地です。先週は大阪大学で鷲田清一新総長が就任する話題を取り上げましたが、今週も大阪大学に関する話題があります。同じ大学ばかり取り上げるなとおっしゃるかもしれませんが、有名大学の研究者にとっては重大なニュースだと思ったので、ご紹介する次第です。

【注目したニュース】
COE採択件数、トップは阪大7件 東大7割「落選」(asahi.com)
記事の詳細はこちら

文部科学省は15日、大学の優れた教育研究拠点を選んで予算を重点配分する「グローバルCOE(卓越した拠点)プログラム」の初年度の審査結果を発表した。採択件数では大阪大が7件でトップ。04年度まで3年間採択された「21世紀COEプログラム」で首位だった東京大は今回、申請の約3分の2が「落選」し、2位にとどまった。
(6月16日の記事)

グローバルCOEプログラムとは、国が優れた研究に対して重点的に研究資金を配分するもので、かつての21世紀COEプログラムの改訂版です。今回は採択校を大幅に削減し、代わりに1研究あたりの費用を増やしました。最も採択件数が多いのが、なんと東大を差し置いて阪大ということで、阪大関係者は鼻が高いでしょう。

これは大学院博士課程レベルの研究を対象としています。採択されたのは旧帝大を中心とする名門国立大学ばかりで、私大に至っては早慶と立命館、関西大だけです。近年の立命と関大の躍進を象徴するような結果ですね。

採択のハードルは非常に高く、エントリーした111大学のうち、28大学しか採択されませんでした。これは、採択されなかった大学の研究レベルが低いということではありません。

優れた研究に資金を出すのも、グローバルCOEの名のもとに存在をアピールさせることも、素晴らしいことですが、あまりに偏りのある資金配分になるのも困りものです。大学側も資金獲得に走りすぎて、地味だけど基礎的な研究がおざなりにならなければいいのですが…。

・このニュースに関するその他の参考サイト

文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/06/07061205.htm

日本学術振興会
http://www.jsps.go.jp/j-globalcoe/04_shinsa.html

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2007年7月 2日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

こんにちは山内太地です。いよいよ7月ということで、大学業界の皆さんにおかれましては、受験生獲得の天王山、夏休みを控えてお忙しいことと思います。先日、武蔵大学のオープンキャンパスに行ってきたのですが、模擬講義だけでなく模擬ゼミを開講しており、受験生や親御さんを5~6人に分けて、グループワークをさせていました。さすがにゼミが売りの武蔵、高校生にもツボを心得たアピールをしていると感心した次第です。

【注目したニュース】
人事院:優秀な学生、公務員を敬遠?
進路希望1~2割--10大学調査(毎日新聞)
記事の詳細はこちら

人事院は20日、06年度年次報告書を国会と内閣に提出した。東大、早大など国家公務員Ι種試験の合格者が多い10大学の3、4年生1400人を対象に「周囲にいる優秀な学生」の進路希望を尋ねた結果、法学部生は法科大学院、経済学部生は金融・保険・証券とコンサルタント・シンクタンクが半数を占め、国家公務員は1~2割にとどまったことが報告された。
(6月21日東京朝刊の記事)

優秀な東大生は、官僚にならずにコンサルタントになる。と噂されたのは数年前のことですが、どうやら実際にそういう流れが起きているようです。この記事では、国家公務員から民間企業への転職組が、「時間管理に無駄が多い」「調整や折衝のプロセスが長い」といった問題点を指摘しています。

確かに、国家公務員の仕事というのは、内部に入れば色々と問題点や不満もあるでしょう。しかし、仕事としての価値がないのかといえば、そんなことはないと私は思います。

ただ、霞が関の魅力が低下しているのは事実。国家公務員Ι種なのだから、黙っていても学生は集まるという姿勢を改め、多様な職種の中から選んでもらえるよう、公務員の仕事の魅力をきちんと情報発信していかなければいけない時代になったのでしょう。

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2007年7月 9日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

こんにちは山内太地です。最近はどこの大学でもめっきりサークル活動が低調になり、学園祭などに足を運んでもさびしい限りです。そこで今回は「大学」ではない学校の学園祭紹介から。

【先々週の私】

Japan_coast_guard_2海上保安学校の学園祭
「五森祭(いつもりさい)」の風景

写真は、去る7月1日(日)、京都府舞鶴市の海上保安学校で開催された学園祭「五森祭(いつもりさい)」を見学したときに撮影したものです。

会場では、巡視船の体験公開、カッターレース、音楽隊演奏、制服写真撮影など、学校の特性を生かしたイベントが数多く開催されており、親子連れが多く楽しんでいました。学生たちはここで全寮制で1年~2年の学生生活を送り、全国の海へと旅立って行きます。女子学生も少ないですが見かけました。真っ黒に日焼けしている子もいました。

学生たちの、海上自衛官や船長のような制服姿は勇ましく、また潜水服などを見ると、彼らが厳しい自然環境の中でいかに誇り高く働いているのかを思わされました。学校が全寮制なのは、仕事に必須のチームワーク育成のためでもあるでしょう。

私は大学研究家ですが、若者の進路としては大学以外の道も大いにありだと思っています。今回、海上保安学校を見学したことで、世の中にはこんなにがんばっている若者もいるんだと知ったことは、貴重な経験でした。

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2007年7月23日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

こんにちは山内太地です。先週は祝日でしたので、2週間ぶりですね。いよいよ夏休み、受験生にとっては、勉学に勤しむ重要な時期です。同時に、大学関係者の皆様におかれましては、高校生・受験生向けのイベントで忙しい時期かと思います。今回は大学職員が集まるイベントのご報告と、夏休みを利用した大学見学のポイントについて書いてみました。

【3週間前の私】
7月7日(土)に新宿の工学院大学で開催された、FMICSシンポジウム2007に出席してまいりました。FMICS(高等教育問題研究会)は、桜美林大学大学院大学アドミニストレーション専攻の高橋真義教授が代表となって、私立大学の事務職員を中心に約300人の会員で構成されています。

主な活動は、月1回集まって色々な議題を話したり、年1回の合宿形式のシンポジウムを開催したりするもので、会員の多くは高橋教授の知り合いだったり教え子だったりするものの、大学教育を良くしたいという意欲に燃える教職員が集まっているとのことでした。

シンポジウムでは数人が自分たちの大学の取り組みを報告し、その後の懇親会では、会員同士が親睦を図り、情報交換をしていました。部外者ではある私ですが、数少ない民間企業からの参加ということで、外から見た大学職員というものについて、率直に皆様と意見交換をさせていただきました。

現在、大学改革は話題となっているものの、大学教員、大学職員、文部科学省、マスコミ、受験産業、それぞれの交流が促進されているとは言いがたい状況です。これはまだ小さな動きではありますが、大学職員が個人として外に向けて情報を発信しはじめたという点で評価できるでしょう。今後の発展が楽しみです。

FMICS高等教育問題研究会
http://www.fmics.org/

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2007年7月30日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

大阪学芸高校が、成績優秀な1人の学生に、費用を負担して関関同立と呼ばれる関西の名門私大を大量に受験させ、合格者数を73人分も水増ししていたことが明らかになりました。他にもこうした手法を宣伝目的で用いている高校が判明し、問題になっています。私立高校は進学実績が命綱ですが、こうした手法は実態からかけ離れているのですから、好ましいものではありません。しかし、こうした行為は、高校だけではなく、大学でも行われていたのです……。

【注目したニュース】
全大学教員対象、海外から授与された「ニセ学位」実態調査(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070723ur21.htm

教育活動の実態がないにもかかわらず、大学として博士号などのニセの学位を授与する海外の団体が増えているとして、文部科学省は、ニセの学位を持つ大学教員の実態調査に乗り出した。対象は国公私立すべての大学で、同省では、秋ごろに結果をまとめ、公表したいとしている。
(7月23日の記事)

主にアメリカの話ですが、国から認定されていない「大学と名乗る団体」が、お金や簡単な書類だけで博士号などの学位を与えています。これらは「ディグリーミル(学位工場)」と呼ばれ、さげすまれているのですが、実際にはかなりの、それも日本人の大学教員が、これを利用して(非正規の)学位を取得しているようです。大学教員に限らず、タレントなどの著名人も多く含まれています。

大学教員のプロフィールなどで、米国○○大学で博士号取得、などという肩書を見ることが頻繁にあります。もちろん、実際に米国に留学し、現地の大学で研究に励んで学位を取得した優秀な先生もたくさんいるでしょう。しかし、こうした架空の学位を取得した教員が、それを採用や昇進に用いていることは問題であると文部科学省が判断し、全大学を調査してニセ学位の一掃に取り掛かりました。

おそらく、戦々恐々としている先生もいると思います。自分が研究者として自信を持てないのを、お金で買った権威にすがろうとした点は、ほめられたものではありません。進退にかかわるほどの重大な処分にはならないかもしれませんが、高い勉強代だったということで、これを機に再度ご自身の研究・教育の姿勢を見つめ直してもらいたいものです。

ちなみに、静岡県立大学の小島茂教授は、長年この問題に取り組んできました。
http://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/~kojima/gakurekinet.htm

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2007年8月 6日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

大学生の皆さんは、約2か月の長い夏休み中でしょうか。一般的には、大学自体は夏季休暇中は10日間ほど連続して休みになります。職員の方の夏休みは、連続ではありませんが1か月ほどあるところが多いようです。一般企業から見たら天国のようですが、大学は土曜出勤が多いので、年間休日自体はあまり一般企業と変わらないのが実情です。

【注目したニュース】
「プロの大学職員」育成 求められる経営力 NPOが研修支援(読売新聞)
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プロの大学職員を育てたい――。こんな思いで発足したNPO法人「大学職員サポートセンター」(東京都千代田区)の活動が、注目を集めている。大学の経営環境が厳しさを増す中、教員だけでなく職員にも、大学運営に携わっていく力が求められている。
(7月27日の記事)

有名私立大学の職員OBが中心となって、大学職員の資質を高めるための研修を行いはじめました。大規模大学のように人材育成の体制ができていない、中小の大学を支援したいとのことだそうです。

記事の中で、同センター事務局長の和田実一さん(元法政大理事)は、「最近の志願者の中には、大学は安定した職場だとの錯覚を抱いたり、長期休暇が取りやすいと思ったりしている人が多い」とコメントしています。同センターは今年3月、志望者向けのセミナーを開き、安易な気持ちで職員を目指さないよう、職員の仕事内容などを説明したとのことです。

しかし、外部から見ると、大学職員というのはやはり、安定していて長期休暇が取りやすい職場に見えます。内部からの情報が伝わってこない以上、「大学職員は楽そう」と思う志望者は減らないでしょう。公務員もそうですが、安定性、仕事が楽、休みが多いなどという理由でその職業に就いた人間が、活躍できるはずはありません。大学職員にはできれば既得権益に甘えない、改革者魂あふれる方が採用されてほしいものです。

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2007年8月20日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

ついに現役高卒者の大学・短大進学率が51%と半数を超えました。文科省の予測以上に大学志願者数が増加したため、大学全入時代到来にはならなかったといわれていますが、実際には難関の上位大学は入りづらいものの、下位校はすでに全入状態です。ただし、上位校も難化しているわけではなく、AO入試や推薦入試の定員が増えたり、複数回受けられるようにして志願者数を増やしており、年々、入学者獲得競争は激化しています。

【注目したニュース】
龍谷大と早大プロジャーナリストコース新設へ(インターネット新聞『JanJan』)
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専門性とプロ意識を備えたジャーナリストの育成を目指し、龍谷大学と早稲田大学が来年度から相次いで「ジャーナリズムコース」を大学院内に設ける。専門的知識を持ち高度な職業意識を備えた「プロジャーナリスト」を育成するのがねらいだ。マスコミやジャーナリズムの研究者を育てる学科は無数にあるが、実践的なジャーナリスト育成に取り組む試みとして興味深い。
(8月7日の記事)

龍谷大では新聞社や通信社で記者経験のある講師陣が、座学の講義だけでなくライティングや記事制作まで指導。早稲田大はわが国初のジャーナリズムの修士号を授与することを売りに(龍谷大は社会学修士)、修了生にジャーナリストというお墨付きを与えます。

従来は、マスコミに入社して先輩や上司から指導を受けたり、フリーランスで独学で取材術を学んだものですが、海外には著名なジャーナリズム大学院などもあり、大学で勉強して専門家になるという道はありでしょう。できるものなら、大マスコミへの就職に固執しない、気骨あるジャーナリストが生まれて欲しいものです。

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2007年8月27日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

残暑が厳しい日々が続きますが、皆様お元気でしょうか。夏休みはお盆前後を除いてオープンキャンパスのシーズンで、私もいくつかの大学に足を運びましたが、最近はランチ提供だけでなく、夏場には無料でアイスやカキ氷を配るサービスをしている大学もありました。秋には焼き芋を提供する大学が現れるのでしょうか。いや、秋は学園祭シーズンですね。いずれにせよ楽しみです。

【注目したニュース】
1文字5円、卒論に代行業者…大学は「見つけたら除籍」(読売新聞)
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大学の卒業論文やリポートの執筆を有料で請け負う代行業者が登場し、波紋を広げている。学生がインターネット上で見つけた資料をリポートなどに引き写す「コピー&ペースト」が教育現場で問題となっているが、これを上回る究極の「丸投げ」で、文部科学省は「事実とすれば、到底認められない行為」としている。
(8月18日の記事)

ある大学教授が、「最近の学生のレポートはウィキペディアのコピペばかりだ」と嘆いていましたが、卒論まで自分で書かないとは……。ちなみに、取材されたとおぼしき代行業者のホームページは、記事掲載の翌日には削除されていました。

レポートが20万円、卒論は35万円というのは、手間を考えれば良心的な価格です。しかし、自分が学ぶために親が高い学費を払って大学に行かせているのに、どうしてさらにお金を払ってまで、自分が学ぶことを放棄するのでしょう。実に不思議です。

卒論代筆で卒業しようとする学生は不届き者です。しかし、それでも卒業できてしまう文系大学はいかがなものでしょう。大学4年生は就職活動ばかりでちっとも勉強しませんし、週に1度のゼミもさぼり、ほとんど大学に来ない。そして適当な卒論だけで卒業できてしまう。卒論代行は、文系大学の教育の制度的欠陥を衝いて、警告を発しているのかもしれません。

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2007年9月 3日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

暑かった8月でしたが、9月中旬までは暑さが続くそうです。大学生は一般に、9月も夏休みが続いていますが、この時期は教職員向けの行事がいろいろあり、大学は動きはじめています。ところで、夏休み中にある工業大学に足を運んだのですが、研究室では先生や学生が研究・実験に励んでいました。理系は夏休みはあってないようなもののようです。

【注目したニュース】
文科省、即戦力の博士養成・500人を就業体験に派遣(日経ネット)
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文部科学省は2008年度から産業界と連携し、理系の博士課程の学生やポストドクター(博士研究員)を企業へ長期間派遣する「博士版インターンシップ」を始める。コミュニケーション能力や商品開発など事業につながる知識を獲得してもらい、即戦力の研究者を育成する。
(8月20日の記事)

博士課程修了者が就職難なのは、博士を増やしておきながら、出口に関してはまったく顧慮しなかったことが大きな原因であり、博士にコミュニケーション能力や協調性が欠如していると決め付けるのは暴論です。理系博士号取得者は科学技術立国の要といいながら、アカデミックポストは増える気配はありません。それで博士は増やしたのですから、本末転倒です。

国際基督教大学前学長の絹川正吉先生は、以前あるシンポジウムで、研究をする大学教員のほかに、教育に専念するポジションの人が必要ではないかという話をされていました。私はこれをおおむね支持します。大学の教育部門や中等・初等教育に博士の活躍の場を増やしていくべきではないでしょうか。

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2007年9月10日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

急に涼しくなりましたが、皆さんお元気でしょうか。さて、最近は何かと大学がマスコミの話題になることも多く、学生募集のためどこの大学も広報活動には力を入れています。しかし、そのトップには必ず教授がおり、大きな権限を握っているので、現場の広報スタッフはなかなか自由がきかないようです。私が見た限りでは、現場のスタッフの権限を大きくし、若手職員のアイデアを積極的に採用している大学が、広報がうまくいっていると思います。

【注目したニュース】
国立大、学外者経営に存在感 教職員と意識差、摩擦も(読売新聞)
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法人化された国立大学で、学外出身者の経営参画が目立ってきた。大学の閉鎖的な体質に風穴を開ける一方で、教職員との間で摩擦も生じている。社会に開かれた経営の在り方を巡って模索が続きそうだ。
(8月31日の記事)

国立大学法人法では、社会に開かれた大学の実現という理念に基づき、経営陣に学外出身者を入れることが義務付けられています。ほとんどは文部科学省からの天下り常勤理事ですが、民間人が加わることもあります。

記事によると、学外出身者を対象としたアンケート調査の結果、「教職員のほとんどに、法人になったことの意識が薄く、大学の諸施策に無関心、非協力」「やたら会議が多く、長く、結論が出ず、経営にスピードがない」「民間企業的発想で発言すると、議論がかみ合わないことが多い」という不満の声が多く、学内の危機感の低さを指摘する意見が出たそうです。

学外者から見ると、大学内部の非効率さ、リーダーシップのなさ、コミュニケーションの少なさなどが、とても目につくのでしょう。多くの国立大学では学外出身者と学内出身者の反目が続いている例が多く、大学運営に影を落としています。今までは内部の論理だけでのんびりやってくることができましたが、研究では世界的な競争にさらされ、教育面では国内の大学間競争が激化している今、どこの国立大学も機動力がなければ生き残れません。こうした人事のトラブルは、大学改革の産みの苦しみなのでしょう。

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2007年10月 1日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

月曜担当なので、祝日は連載を休んでいた山内です。大変ご無沙汰でした。さて、秋は学園祭のシーズンですね。私も各地の大学の学園祭を見学するのをとても楽しみにしています。特に規模の大きい早稲田祭は11月3・4日、慶應義塾大学の三田祭と東大駒場祭は11月下旬です。いずれもまだ先ですが、学園祭のホームページなどで少しずつ情報が出てきていますので、皆様お誘い合わせの上、ぜひ足を運んでみてください。大学は実際に自分で見るに限ります。

【注目したニュース】
大学「9月入学」来年度にも解禁へ、海外の人材呼び込む(読売新聞)

文部科学省は、原則4月と定めている大学の入学時期について完全に自由化し、各大学の判断に委ねる方針を決めた。同省では、この規定を撤廃することで、欧米などで一般的な9月入学の大学を増やし、優秀な学生や研究者を日本に呼び込む環境を整えたい考えだ。
(9月18日の記事要約)

実は99年にも、規則の改正で学年の途中で入学や卒業できるようになりましたが、大して普及しませんでした。あくまで原則は4月入学であるため、授業が途中からになり、途中から入学した学生にとっては不利だからです。たとえセメスター制で授業が半期で完結といっても、実際には春を基準に1年が回る習慣は変わりませんでした。

しかし、現実的に9月入学がどこまで広がるかは疑問です。

東大が率先して9月入学に切り替えたり、幼稚園・小学校から大学まで全部9月に切り替えたりしないかぎり、大々的な普及は難しそうです。センター試験の時期の問題もあります。さらに、自分の大学だけ9月入学にしても、企業が6月卒業者を秋に入社させてくれる保証はありません。

もちろん今回の規則改正を無駄だというつもりはありません。世界の優秀な学生・研究者の争奪戦を繰り広げる以上は、大学は9月入学になるべきというのは正論だと思います。海外の大学と交流を図る際、9月入学でないことは著しく不利で、海外の研究者や学生が日本を敬遠する理由にもなっています。

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2007年10月15日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

例年のように秋の文化祭めぐりをしている山内です。ある高校に行ったら、PTAが30人学級実現の署名をやっていました。教育改革・教育論は盛んですが、実際のところ、お金と人員さえあれば解決できる問題も多いはずです。大学(高等教育)についても、まったく同じことが言えると思います。

【注目したニュース】
国立87大学の業績、最低評価はゼロ 文科省が公表(朝日新聞)
記事の詳細はこちら

文部科学省は5日、国立大学87校の業務実績に関する評価結果を公表した。運営や財務など4項目を5段階で評価するもので、いずれの項目でも、最低ランクの「重大な改善事項がある」と評価された大学はなかった。国立大は04年春の法人化で、自ら作った中期計画の進捗状況を各事業年度ごとに、国立大学法人評価委員会から評価されることになった。
(10月6日の記事要約)

独立行政法人化によって、各国立大学は、その経営がうまくいっているかどうかを、厳しく国に吟味されるようになりました。国から国立大学法人に交付される運営費交付金は、年に1%ずつ削減されていきます。科学研究費補助金(科研費)の採択率を上げるなど、外部資金を獲得しなければ、研究もままなりません。非常勤講師を大量リストラする大学まで現れました。弘前大学では、資金獲得のアドバイザー教員まで登場しています。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070914163800.asp

その大きな要因として、GDP(国内総生産)に対する教育予算の割合(3・5%)が、OECD(経済協力開発機構)三十カ国で最下位である(参考・「教育指標の国際比較(平成19年度版)」)という、日本の教育予算の少なさが指摘されています。確かに今までの国立大学は効率が悪かったかもしれません。しかし、ただでさえ少ない予算を削り、教職員の余計な仕事を増やすのはいただけません。それは大学教職員を疲弊させ、いずれは国立大学の研究水準の低下につながることも懸念されています。

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2007年10月22日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

10月中旬にアメリカのボストンとニューヨークに行ってきました。ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、コロンビア大学などの、世界に誇る名門大学を見学してきたのですが、どこも観光客が多く、大学見学が立派にレジャーになっていました。歴史的な校舎などが見どころなのですが、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学には、見ごたえのある博物館が併設されており、これが目当ての来客もかなりいるようです。日本の大学で学内に充実した博物館がある大学はまだ少なく、今後こうした施設が増えればいいのにと思いました。

【注目したニュース】
青田買い横行に反発 大学側が「無効」申し合わせ(asahi.com)
記事の詳細はこちら

大学などで作る就職問題懇談会は、今年度の「卒業予定者にかかる就職について(申し合わせ)」に、初めて「9月30日以前の内定は無効」と盛り込んだ。「青田買い」の横行に大学側が反発したものだが、罰則のない「紳士協定」のため、企業側の自粛は期待薄だ。
(10月17日の記事要約)

10月1日より前に内定を出すのは、大学と経団連の「倫理憲章」に沿わないとして、大学側が遺憾の意を表明したというものですが、記事にもあるように「紳士協定」なので、9月までの内定は無効と大学が宣言したところで、ほとんどの企業は対応を変えないでしょう。

大学側だって、企業側の動きにあわせ、4年生の春の内定のピークに合わせてキャリア支援活動を続けるはず。大学のキャリア教育の困難は、出口である就職で企業側の論理に振り回されてしまうところにあるののかもしれません。

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2007年10月29日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

アメリカの大学を見て印象的だったのは、留学生がとても多いことです。ボストン大学では3万人の学生のうち5000人が留学生で、世界135カ国から来ています。キャンパスに隣接して広大な学生寮を完備しており、日本のように大学から遠い学生寮だったり、留学生がアパートを借りて生活のためにアルバイトで疲弊することはありません。情報だけでなく人材を世界から集めるのが、アメリカの大学の成功の要因だと思いました。日本でも、ついに早稲田大学が大きな決断をしたようです。

【注目したニュース】
早稲田大、留学生8千人受け入れへ 5年以内に(asahi.com)
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早稲田大の白井克彦総長は17日、5年以内をめどに8000人の外国人留学生を受け入れるとともに、早大からも8000人を海外の教育機関に留学生として派遣する方針を明らかにした。早大は現在、約2400人の留学生を受け入れ、また約1000人を早大から海外に出しているため、一気にキャンパスの国際化を加速する考えだ。実現すれば、全学部生の1割程度が外国人になる。
(10月17日の記事)

冒頭で紹介したアメリカの名門大学のように、世界に冠たる大学を目指すのなら、優秀な学生を世界中から集めるのは当然です。

8000人の学生のうち、半分は大学院で受け入れるというのも特徴的で、学生定員を考えれば、大学院はかなり留学生比率が高くなると思われます。留学生に刺激され大学院生のレベルが上がれば、長い目で見れば研究水準の高度化が期待されます。外国籍教員を2倍にするという目標も現実味を帯びてきます。

現在1000人規模の学生寮を5000人まで拡張するそうで、これでいよいよボストン大学並みです。早稲田界隈が国際都市になる日が来るかもしれません。

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2007年11月 5日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

そろそろ大学3年生の就職活動のシーズンです。企業が求める人材の能力として、よく「コミュニケーション力」ということが言われます。新入社員として企業に入社した際、上司や先輩と適切な意思疎通をして、業務を効率的に遂行できる力が求められているということでしょう。いまどきの大学では、キャリア支援だけでなく、授業などでも、コミュニケーション力を上げる訓練をする例があります。それは逆にいえば、大学生にコミュニケーション力が足らないということかもしれません。それを象徴するようなニュースがありました。

【注目したニュース】
大学生の「いじめ」報告が増える 20人でたかる(アメーバニュース)
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「いじめ」といえば、小中学校、そしてパワハラなどに見られる職場でのいじめが頭に浮かぶが、最近は大学生のいじめの報告をよく聞くようになった。お金持ちの気の弱い学生にたかり、おごらせるという形態をとる。いじめられる学生は大学では3~4人の小さな人間関係のグループ以外に世界を持っていない場合があり、たかる人間でも大事な友人のため、縁が捨てられない。
(10月17日の記事要約)

記事に登場する准教授は「そんなことしてまで付き合わなくてはいけないとは、何とも情けなく悲しい話です。ただ、その小さなグループ以外に世界を持っていない学生もおり、彼にとっては、たかる人間でも大事な友人だと思っているのでしょう。だから捨てられない」と語っています。確かに最近、大学のキャンパスを見ていると、男子学生が3~4人で群れている姿をよくみかけますが、彼らの中でこんな出来事が起きているとは思いませんでした。

それにしても、この記事に登場する男子学生のコミュニケーション力のなさは目を覆わんばかりです。同性の友人たちとも適切な人間関係が構築できず、しかもそこしか世界がない。大学生ならば、授業、サークル、バイト、あるいは学外の友人関係など、多様なポジションを確保し、色々な人と出会うチャンスがあるはずですが、そうやって自分の世界を広げられない、内気な男子学生が増えているのでしょうか。

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2007年11月12日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

秋の学園祭シーズンも後半戦です。勤労感謝の日(11月23日)前後が最後のピークですが、私が特に皆様におススメなのが慶應義塾大学。11月22~25日に開催される三田祭は全国最大規模といわれますが、11月22・23日に六本木ヒルズで開催されるSFC Open Research Forum(ORF)も注目です、ORFはSFCで行われている産官学連携による研究成果の発表と、研究シーズ紹介のイベントで、研究内容を教授や大学院生に直接伺うことができます。ぜひ足を運んでみてください。

参考URL:
三田祭
SFC Open Research Forum

【注目したニュース】
大学全入時代 生き残りへ危機感募らせる専門学校(MSN産経ニュース)
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大学の志願者数と入学者数がほぼ同じになる「大学全入時代」に入り、全国の専門学校が生徒獲得に苦戦を強いられている。文部科学省によると、専門学校の入学者数は4年連続で減少し、少子化が進んでも堅調に推移してきた専門学校人気に陰りが見え始めているという。背景には、高校新卒者の就職率改善に加え、美容師やマンガ家の養成などで大学が“専門学校化”していることがあるようだ。
(10月27日の記事引用)

文部科学省の平成19年度学校基本調査(速報)によると、専門学校の入学者数は平成15年の33万8264人をピークに減少に転じ、平成18年は30万834人、19年は28万2045人にまで落ち込んだそうです。景気回復で高卒者の就職率が向上し、大学進学者も増加したため、板挟みになった専門学校が影響を受けているとされます。

全入時代を迎えた大学は、生き残りをかけて様々な学科を作りました。美容、医療福祉、食物栄養、マンガ・アニメなど、その多くは、かつては専門学校の領域だったものです。景気の回復と、高学歴の方が就職に有利という風潮に後押しされ、同じ学科があるなら専門学校よりも大学・短大という選択をする受験生が多いのでしょう。あまり話題になりませんが、専門学校が一念発起して大学になる例も散見されます。

気になるのは、専門学校の教育について語る人があまりいないことです。大学論なら学者やマスコミなどが大いに語り、本も雑誌も沢山出ていますが、専門学校の役割や位置付け、中等教育との関係性や卒業後のキャリアプランなどを学術的に論じたものはお目にかかりません。

今や、4年制で大学院進学も可能な高度専門士も登場しています。専門学校も大学と同じように、キャリア形成や教育内容などが語られ、議論されるようになり、その存在意義をアピールしていく必要があるのかもしれません

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2007年11月19日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

最近の子供は兄弟も少なく、地域のコミュニティー機能も希薄になっているため、社会性を身につける機会に乏しいとも言われています。もちろんそれは一面的な部分かもしれませんが、限られた人間関係だけで過ごす若者が増えているというのは、大学を訪れ、学生を見ていると実感します。大学でも、生活指導までしなくてはいけなくなってきたようです。

【注目したニュース】
あいさつ、出欠確認、ゴミの分別…大学の生活指導どこまで(読売新聞)
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えり好みしなければ、誰でも大学に入れる「大学全入時代」の到来を控え、勉強以前の社会常識や生活態度まで学生に指導する大学が出始めている。あいさつの仕方を教える大学もあれば、出欠状況を管理する所も。未熟な学生をそのまま社会に送り出せば、大学の評価も下がるだけに、中高生に接するような手取り足取りの指導を行う必要に迫られていると言えそうだ。
(11月9日の記事引用)

この記事では、あいさつや服装の乱れを指導する西武文理大学、新入生が朝食無料の鳥取大学、欠席が多いと携帯に連絡したり自宅訪問をする八戸工業大学、ゴミの分別の仕方を教える金沢大学などの例が登場します。圧巻なのはノースアジア大学で、「教育指導室」のスタッフが学内を巡回し、授業態度の悪い学生を注意します。

こうしたニュースに驚く人は、教育関係者にはもういないでしょう。昨今の大学生は、進学率の高まりもあり、必ずしも勉学意欲に燃えて大学に来た人ばかりではなくなっています。下位校は事実上全入ですから、中には手のかかる学生もいるはずです。ほとんどの中学生が高校に進学するようになった時代に起きていたトラブルが、今度は大学で起きるようになったのです。

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2007年11月26日 (月)

山内太地の『キャンパスクリップ』

※コンテンツ制作班からのお知らせ

今年の5月28日にオープンした『大学塾Blog!!』も、半年間の月日が経ちました。
月火木金の週4回更新を基本として、さまざまな角度から「大学」について考えてまいりました。
やり残したテーマや情報の掘り出しなどもたくさんありますが、任期満了ということで、新コンテンツのアップは11月いっぱいで終了となります。
なお、すべてのコンテンツは当面の間、閲覧が可能です。
最後の更新日にあたる11月30日の「大学想い」コラムにて、あらためてご挨拶させていただきますが、以上のスケジュール予定をご了解くださませ。
ひとまずのゴールまであともう少し、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

Photoハーバード大学(米国)の
ジョン・ハーバード像と筆者

半年間ご愛読いただき、皆様ありがとうございました。最後も、「キャンパスクリップ」らしく、ニュースを取り上げて締めくくりたいと思います。私の全国大学行脚の旅と、趣味と実益を兼ねた大学研究はまだまだ続きます。またどこかでお会いしましょう!

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